徒然日記

徒然なるままに書いていきます 固めのものからゆるい日常まで書きたいものを

今年度読んだ本のまとめ

タイトルの通り今年度読んだ本でも特に面白かったやつを徒然なるままにまとめていきます

順不同です

あとあくまでも自分が面白かっただけで人に勧められるかは別です

 

小説部門

①大地

 

大地 (1) (新潮文庫)

大地 (1) (新潮文庫)

 

 

 全4巻で中々ボリューミーだけどグイグイ引き込まれてあっという間に読んでしまえた

時代背景は文化大革命当たりの中国で、大地に根強く生きる王龍から始まる親子孫の三代記

込み入った伏線や巧みなレトリックがあるわけではなく、ただ純粋に「生きる」姿を描いた作品で、まず一巻読んでみてくれ そしたら良さが分かる といいたくなるような作品

大地 という名前の友達の誕プレにはとりあえずこれ渡してた

 

 

②君の膵臓をたべたい

 

 

君の膵臓をたべたい (双葉文庫)

君の膵臓をたべたい (双葉文庫)

 

 なんか流行ってんなぁ~ ぐらいの気持ちで買って青春18切符のお供ブックスとして持って行った

確かにこれは売れるな って感じだった

 

潮騒

 

潮騒 (新潮文庫)

潮騒 (新潮文庫)

 

島暮らしの海を愛する少年と、引っ越してきた純朴な少女が恋に落ちる話

良い意味で三島らしくない小説 

三島のレトリックを味わいたいという人の入門にはお勧めできる

 

夜のピクニック

 

夜のピクニック (新潮文庫)

夜のピクニック (新潮文庫)

 

 本屋大賞を受賞した作品

高校生の一晩中歩き続ける行事を通して、それぞれの感情を表現されている

一言でいえば高校生の青春そのもの 高校生に戻りたくなった

 

⑤変身

 

変身 (新潮文庫)

変身 (新潮文庫)

 

 ある朝目が覚めると毒虫に変身していた という突拍子もない設定で始まる古典的名作

そんなあり得ない設定にもかかわらず直面する不遇、気持ち悪さ、人々の冷たさ みたいなものを読む人に突き付けてくる

毒虫というものが本当は何を示すのか、それを考察してみるのも面白い

 

 

仮面の告白 (新潮文庫)

仮面の告白 (新潮文庫)

 

 個人的には三島的思想が良く凝縮されている作品だと思った

女性を愛することができない 人間が「仮面」をかぶって生活していく様を描いている

ただいかんせんあまりにも癖が強すぎるので三島初読作としてはお勧めできない

 

 

花ざかりの森・憂国―自選短編集 (新潮文庫)

花ざかりの森・憂国―自選短編集 (新潮文庫)

 

17歳の時に書かれた(!)処女作の『花ざかりの森』と、三島自身が「自分の思想がもっとも込められている」と話した作品の『憂国』を収録している短編集

憂国は暇な授業中に読んで衝撃のあまりに体が震え涙が出た

甘美な毒 という言葉がふさわしいように思われる

 

星新一の作品

重い作品の間食として読んでた

機知に富む示唆的な作品も多くあり、気楽に読めるのでお勧め

 

 

 

  

理工系部門

 ①宇宙に命はあるのか ~人類が旅した一千億分の八~

宇宙に命はあるのか 人類が旅した一千億分の八 (SB新書)

宇宙に命はあるのか 人類が旅した一千億分の八 (SB新書)

 

 宇宙開発のなかで裏方とされるエンジンニアなどにスポットを当てた一冊

著者の小野さんは現役のNASAの職人であり、過去に文学賞を受賞したこともあるすごーい人

 

プラネテス

 

プラネテス(1) (モーニングコミックス)

プラネテス(1) (モーニングコミックス)

 

 宇宙に行くのが当たり前になった時代のSF漫画

この漫画が描かれたのが1900年代とは思えないほどのリアルさ

アニメ版も違う形で名作だから是非とも見てほしい

 

 

 

経済学部門

 ①ヴェニスの商人資本論 

ヴェニスの商人の資本論 (ちくま学芸文庫)

ヴェニスの商人の資本論 (ちくま学芸文庫)

 

 シェイクスピアの『ヴェニスの商人』から資本主義を解説するという本

経済学の興味がある人にお勧めしたい

 

②富国と強兵

 

富国と強兵

富国と強兵

 

 4000円ぐらいするけど安く思えるぐらい内容がびっしり

中野剛志さんはすごくエッジの効いている人なのでTPP論争のときの動画を見れば相性が分かるはず

 

 

哲学部門

 ①ウィトゲンシュタイン論理哲学論考』を読む

 

ウィトゲンシュタイン『論理哲学論考』を読む (ちくま学芸文庫)

ウィトゲンシュタイン『論理哲学論考』を読む (ちくま学芸文庫)

 

 

 名前は固いけれど入門書としてふさわしい一冊

文体も平易で読みやすくわかりやすい

興味が出たら同じく野矢茂樹さんの『論理学』もおススメ

 

②私はすでに死んでいる ーゆがんだ<自己>を生みだす脳ー

 

私はすでに死んでいる――ゆがんだ〈自己〉を生みだす脳

私はすでに死んでいる――ゆがんだ〈自己〉を生みだす脳

 

 自分の脳が死んでいると思い込む「コタール症候群」、自分の腕が不要としか思えない「BIID」、自分が壊れていく「統合失調症」などの病気から「自己」がどのようなものなのかを脳神経学的に探っていく一冊

「自己」の淵 ともいうべき症例が多く取り上げられていて、「自己」を考えるうえで良い一冊だった

 

社会学部門

 

①サピエンス全史 文明の構造と人類の幸福

 

サピエンス全史(上)文明の構造と人類の幸福

サピエンス全史(上)文明の構造と人類の幸福

 

 人類を生物学、経済学、社会学などの様々な視点から見つめなおした一冊(上下巻だけど)

教養のために という言葉は嫌いだけど、それでもこれを読んでいるか読んでいないかは教養として大きく変わってくると言いたくなる本だった