徒然日記

徒然なるままに書いていきます 固めのものからゆるい日常まで書きたいものを

映画「ライ麦畑の反逆児」の感想

ライ麦畑の反逆児」は青春文学の金字塔とされる「ライ麦畑でつかまえて」で有名なJ.D.サリンジャーの伝記映画

ライ麦畑でつかまえて (白水Uブックス)

ライ麦畑でつかまえて (白水Uブックス)

 

 

ライ麦畑でつかまえて」自体は攻殻機動隊SACのテーマとなった小説と聞いたことがきっかけで読んだ小説。ついでに「ナインストリーズ」も読んだけど正直サリンジャーの言いたいことがよく分からないというのが当時の感想だった。とにかくまどろっこしくて、「バナナフィッシュにうってつけの日」とかは特に意味が分からなくて解説記事みたいなものも読んでみたけれど、どうしてヒットしたのかが本当に理解できない人間だった。

それでもサリンジャーの生き様というか、ライ麦を書いてバカ売れしたのに平穏を求めて隠遁生還を送ろうとしたのに、それが逆に名声を高めてしまったというエピソードだけは大好きだった。とはいえそれ以外サリンジャーの事は大して知らないので今回の映画の広告を見つけて絶対に見に行ってサリンジャーを理解したいと思えるぐらいには気に入っていたのかもしれない。

 

ただ一つ言わせて欲しいのが

上映映画館が少なすぎる!!!

 

それはさておき映画自体は非常に満足できるものでした。サリンジャーの作品を読んだことある人なら楽しめると思う。ちょい出しされる執筆シーンのセリフとかで「あぁ 作中のあの部分だ」みたいな楽しみ方ができる。

サリンジャー自身を知ったことでコンテキストが理解出来て作品の厚みが増す気がする。家に帰ったらとりあえず読み直してみようって思えるような作品だった。

かつては理解できなかった作品もこれを見た今なら前よりは分かるんじゃなかろうか。

 

 

サリンジャーの生涯があれほど壮絶だとは知らなかったし、ただ世界を語るストーリーテラーという透徹した視点から描かれたからこそ、ライ麦はあれほどヒットしてホールデン・コールフィールドは自分だ!って思う若者が続出したんじゃなかろうか。(あのハンチング帽を被った若者が出てくるシーンとかまさしくスタンドアローンコンプレックスでは?)

 

ちょっとやましい話だけど、最後のエンドロール(?)の所で今でも毎年25万部売れてるって出てたけどそれ印税とかどうなってるんだろう…

僕も印税でウハウハ生活とかしてみたい

下世話な話でしたね

 

 

前見た「ボヘミアンラプソディー」にしても「ライ麦畑の反逆児」にしても人の人生ってそれだけで映画になるくらい中々面白い。次見る映画の候補としては「ファースト・マン

非常に楽しみ!

 

映画『ファースト・マン』公式サイト