徒然日記

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ブックレビュー『マルクス・ガブリエル 欲望の時代を哲学する』

 今回紹介するのはこの『マルクス・ガブリエル 欲望の時代を哲学する』という本。

マルクス・ガブリエル 欲望の時代を哲学する (NHK出版新書 569)

マルクス・ガブリエル 欲望の時代を哲学する (NHK出版新書 569)

 

 

この本を知るきっかけになったのはNHKの「欲望の哲学史」という番組。

www.nhk-ondemand.jp

番組自体非常に分かりやすく、近代哲学の流れとどういった時代の背景から生まれてきたかも含めて知ることが出来た良い番組だったので是非見てほしい。自分は何回も見返した。

(欲望の哲学史で検索するとDaily motionが出てきた…これ以上は何も言わない)

 

本書に話を戻すと、この本は大まかに三章構成で

1章はマルクス・ガブリエルが日本をぶらつきながら「日本を哲学」し

2章は哲学史を解説(番組のほうはここの部分の抜粋にあたる)

3章はロボット工学者の石黒浩さんとの対談

という感じ

 

全体にわたって口語体で、内容もある意味では雑然としていると言える。だからこそ「生きた哲学」を体感することが出来る。2章を通してより分かりやすく哲学の流れを俯瞰することが出来るし、TVの内容と比べることで映像媒体と紙媒体の差異を実感できた。3章の対談では内容もさることながら、個人的にはディレクターや脚本家も議論に参加しているのが印象的だった。

 

哲学に対して「お堅い」とか「役に立たない」って思っている人にこそ読んでみて、哲学の前線に触れてみてほしい そう思える一冊でした。