徒然日記

徒然なるままに書いていきます 固めのものからゆるい日常まで書きたいものを

青春18切符で1人旅をしよう DAY1

1人旅をしたいとは思っていたものの、時間がなくてずっと出来ておらず…

でももう夏休みなんだし行くしかないじゃない!!

というわけで行っちゃいます。青春18切符五日分を1人で一気に使い切る贅沢(?)な旅を

要するに丸5日間1人旅

親に言ったらドン引きされたんですけどね…

 

 

とりあえず今日の目標

・神島にいく

・京都まで辿り着く

なんていうゆるっゆるっの目標を元に予定を立てて行きました

まあどうせ1人だし、無理そうなら適当に変えればいいやって考えで

 

以下時系列順に今日の旅路の紹介

 

 

青春18キッパー御用達のムーンライトながらの指定席券も無事手に入れることが出来たので大垣までひとっ飛び

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ムーンライトながらに乗れるとめちゃくちゃ旅の幅が広がるので是非知っておくべき

(https://seisyun.tabiris.com/urawaza01.html)

運悪く同じ車両にサッカー少年が沢山いて、うるさくてなかなか寝付けず…

それでも一応大垣に辿り着いて、乗り換え案内に従っていくとJRではなくて伊勢鉄道に乗ってしまいお金を取られることに

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でも車窓からの景色がめちゃくちゃキレイだった!!

710円かかってるからね!!!

 

その後も懲りることなく、もう一度私鉄に乗ってしまい追加で金を取られつつも、東京から考えたらはるばる10時間かけて三重県鳥羽マリンターミナルに辿り着き

730円のチケット(鳥羽→神島)を購入してフェリーに乗って神島へ

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フェリーではずっとテラスから景色を見ていて、勿論遠くの島とか見るのも好きなんだけど舳先によって海から幾重もの飛沫が切り出されては、泡沫と化してまた海へと還っていく流れ

はなんかずっと見ていられる気すらした

フェリーが神島に着く頃には、髪が塩気を吸ったのかじっとりと重くなり潮の香りが漂い始め

遂に来たんだ…という静かな思いが昂ぶっていっていくのを感じていた

 

まあそもそもなんで神島なんていうマイナーな島にやってきたかというと、神島は三島由紀夫の小説「潮騒」の舞台となった島なのです(作中では歌島という名前で使われている)

 

潮騒 (新潮文庫)

潮騒 (新潮文庫)

 

 

というわけで、あえて実際の島の様子とか下調べはせずに道中の電車ではずっと「潮騒」を読んで頭の中で歌島(神島)のイメージを固めることに徹した上で上陸!

 

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フェリーに乗ってた方で同じく聖地巡礼(?)で来たという方がいたので記念に撮ってもらい、しばし三島トークを展開

こういう自分しか興味ないような所にも足を伸ばせるのが一人旅の醍醐味ですよね

 

潮騒」はある意味三島らしくない作品で、爽やかな青春作品となっております。正直最初に読んだときは え?これ三島作品?ってなったぐらいには爽やかで、だからこそそれ故にに大衆ウケして本人の意に反して大ヒットしたという曰く付きの作品

三島に「潮騒」という作品を書かせた神島がどんなものなのかそれを確かめに来ました

とりあえず三島読んでみたーーい!って人には「潮騒」から入ることをオススメしておきます。

 

話を神島に戻すと神島の方も「潮騒」を読んできた って人向けにちゃんと観光案内があるので安心、その気になれば1周2時間かからないような小さな島なので弾丸ツアーにも組み込めるのです

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これに従ってとりあえず八代神社へ⛩

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途中の階段からの景色


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200段あまりを乗り越えてたどり着いた八代神社

登り終えた頃には汗ダクダク

作中の新治くんはこの階段を余裕でスイスイ登るらしい 海の男は強いぜ

そこから更に燈台を目指してまた坂を登る


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途中の綺麗な景色


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燈台 もう使われていないらしい

 

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更に奥にある監的哨を目指してこんな感じの道をひたすら突き進む


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監的哨!ここがあの!!!ってなったけど小説読んでないとただのボロいコンクリート建でしかない


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屋上からの景色は大パノラマ

Tシャツ脱いで少し乾かした(若干の小説再現)


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こういう岩場なんかすごい好き


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神島小中学校 比較的綺麗

生徒は毎日ここまで歩いて通っているんだろうか…


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ニワの浜からの景色

鷹が飛んでいるところを収めたかったけど、スマホカメラでは限界だった 

こういう時良いカメラが本当に欲しくなる

 

ここの場所が今回一番気に入って、展望小屋の中で潮風浴びて涼みながらひたすらボーッとしてた  

この情景を文字でどう切り出したもんかな…と思って色々考えていたんだけれど、「潮騒」で完璧に描かれていたもんだから

自分の拙い文なんか一瞬で吹き飛んでしまった

 

“午後になると燈台のあたりは、没する日が東山に遮られて、翳った。明るい海の空に、鳶が舞っている。鳶は天の高みで、両翼をためすようにかわるがわるしらなせて、さて下降に移るかと思うと移らずに、急に空中であとずさりをして、帆翔に移ったりした。"(p7)

 

流石の一言。いつかこういう文が書けるようになってみたいもんですよ

 

鷹が潮風にのって悠然と飛んでいる姿を見ると、空を飛ぶっていうのは本当に気持ちいいことなんだろうなと素直に思って、色々な思いがこみ上げてきた

 

しばらく経ってまた歩いていくといつのまにか島を一周していて、帰りの船が来るまではまだまだ時間があったので待合室で「潮騒」を読み直していると、この島と人とをを表すこの上ない美文が。

 

"若者は彼をとりまくこの豊饒な自然と、彼自身との無上の調和を感じた。彼の深く吸う息は、自然をつくりなす目に見えぬものの一部が、若者の体の深みにまで滲み入るように思われ、彼の聴く潮騒は、海の巨きな潮の流れが、彼の体内の若々しい血潮の流れと調べを合わせているように思われた。新治は日々の生活に、別に音楽を必要としなかったが、自然がそのまま音楽の必要を充たしていたからに相違ない。"(p46)

 

確かに鷹と波とを眺めている時にそこに「自分」はいなかった

雄大な海を前にして自分の存在なんてちっぽけなものは捨象されて、ただただ自然を眺めているだけだった

これを無上の調和と言うのかもしれない

 

そういえば「潮騒」を久し振りに読み直したら思ってたよりも島の直接的な情景描写は決して多くないんですよ

むしろ島に住む人の生活だったり、性格から島の様子を浮かび上がらせている

で、確かに神島に行って、ここが歌島なんだ

三島はこの神島を歌島として書き上げたんだ という確かな感覚を得られた

どういったところがと言われると、小説全体から得る印象だから何処か一部分だけくり抜いて説明するのは難しいけれど(引用しておきながらなんですが)

 

 

またフェリーで鳥羽マリンターミナルまで戻ってきて、京都まで行こうと思ってたのに一本逃したり遅延したりで着いたのは22.30過ぎ…

出来ることなら早くたどり着いて夕暮れの伏見稲荷観光をしたかったがそんな時間ではなかったので今日のお宿の快活クラブへ直行

 

飯屋もなんかほとんど閉まっていたので、悲しみにくれながらみんな大好き松屋に行きました

 

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明日こそは美味しいご飯が食べられると信じて

いや松屋も美味しかったけど…

 

 

 

1日目のまとめ!!

 

総移動距離

627km!!

(https://www.google.com/maps/d/edit?mid=1I5ZudmGqasLwiXffJXbagGUS7Rd0XJcY)

 

今日の経費

青春18切符1日分 2370円

フェリー往復 1460円

私鉄交通費 1040円

飲食費 2000円

宿泊費 2063円

総計 8933円

 

うーん 思ってたよりもかかってしまった

青春18切符の分は事前に払ってるからいいとしても、私鉄交通費は本当にもったいなかった

まあとにかく明日も楽しむぞい。